あなたの怒りはどれか?
「相手に対する怒りは自分に対する怒りだったのでは?」を先に読んでいただくことをお勧めします。
怒りは憤怒(ふんぬ)にまで膨れ上がるものです。
肯定的なプレッシャーも否定的なストレスも無意識下の怒りを生み出します。
意識して怒っているかどうかは問題ではないのです。
積もり積もった怒りは「憤怒」となり、無意識の恐ろしい憤怒はやがて身体症状を引き起こすことがあるのです。
なので、その存在に気づくことは大切ですが、ただそれに焦点を当てるだけでは充分でありません。
出来る限りの原因追求は必要です。
無意識下の憤怒には三つの原因が考えられます。
①日常生活での実際のプレッシャーに対する反応
マイナスなストレスは勿論、喜ばしい出来事も混乱・プレッシャー・怒りの原因になります。
家を買った、いい会社に就職できた、昇進した、結婚して赤ちゃんが生まれたといった出来事
もその先には、責任・不安・緊張などがつきまといます。
②幼少時に発生し、今に至るまで発散されていないもの
幼少時の経験は怒りの蓄積を促す最初の原因となります。
そして幼少時のトラウマから生じた怒りは、決して消え去ることはなく無意識の中にとどまり続けます。
性的虐待は最も深刻な心的外傷であり、折檻などによる身体的虐待や精神的虐待は、子供の心理面での発達に大きなダメージを与えます。
精神的虐待は教育やしつけと称して結果、虐待につながっていることもあるのです。
また両親の心理的問題・夫婦の関係性は重要な役割を果たします。
③自ら課すプレッシャーで内的葛藤となっている
欲求を満たそうと自らにプレッシャーを課しているものの、欲求が強いほどに十分満たされることはなく、気づかぬうちに激しい怒りを生み出してしまう。
これは、②のところで記した事が起因となって「つらい信念」によるものもあれば、完璧主義や善良主義といった性格特性も関係します。
「完璧主義」~人よりも上に立ちたい・目的を成就したい・成功を収めたいなどの欲求が強い。理想が高いため目標を高く設定する。自己批判的で自分に対する批判に過敏。
「善良主義」~人に、好かれたい・認められたい・愛されたい・賞賛されたい・尊敬されたいなどの欲求が強い。
他にも、人を喜ばせたい・「いい人」でありたい欲求。
このようなことが、ほぼあなたが苦しい原因かと思います。
怒りは悪者ではないので、まずは自分の中に怒りがあることを認めてしまいましょう!
怒りを嫌悪し、見えないふりをしたり、忘れようとしたり、考えまいとするからこそ、いつの間にか怒りが蓄積されてしまうのです。