便秘や冷え
便秘や冷え。確かに便秘病・冷え病という言葉がない通り、病ではなく症状です。
当たり前のようになっていますが、全ての体調不良の始まりは、ここからだと言っても過言ではありません。
みなさんも軽視しているわけではないと思いますが、とても重要です。
何故これほど多くの方が便秘に苦しんでいるかといえば、これも自律神経のバランスの乱れが原因だからです。
腸の中の内容物を移動させる、腸管の動きを「ぜん動運動」と言いますが、蠕動運動をコントロールしているのが自律神経なのです。
ですから便秘というのは、腸が動かなくなったり、縮こまって収縮してしまうことで、便を排泄することができなくなっている状態です。
では、どうすれば腸管の動きを良くすることができるのでしょう?
それは、血液の質を決定的にする腸内環境=腸内細菌のバランスと、その血液を全身にめぐらせる血流をコントロールしている自律神経のバランス。
二つを同時に整えることが、便秘はもとより体調不良を改善させる根本的な方法なのです。
便秘によって腐敗した栄養は、毒素を出し、その毒素が腸内細菌のバランスを悪化させるとともに、血液を汚します。
血液が汚れると各臓器は傷つき働きが落ちるため、司令塔である自律神経のバランスも崩れていくことになるのです。
腸内環境を改善させていくには。
まず日頃から食物繊維を十二分に摂ることが大切です。
すると、悪玉菌によって生み出される腐敗物質も、便と一緒に体外へ排出してくれます。
そして、ビフィズス菌など腸内の善玉菌を増やすのに役立つ乳酸菌を多くとると、便秘によって悪玉菌が増えてしまっていた腸内細菌の状態が、善玉菌の多い理想的なバランスになっていくのです。
すると、今まで以上に栄養の吸収力がアップしますので、結果として血液の状態がさらに良くなります。
つまり、腸管がしっかりと働いてくれることをさすのです。ほかの臓器も然りです。
それは、腸内細菌のバランスが良いと自律神経のバランスも整いやすくなるということにつながるのです。
私たち人間は、生きるための目的として食物によって栄養を得ています。
なので、食べたものが体を素通りでもいけませんし、滞留も良くありません。
しっかりと、栄養は吸収して、それ以外は食べかすとして体外に出す分別能力をしっかりと機能させる。
これが、根本であり健康を維持する方法と思います。