光療法と生体リズム
2500ルクス以上の明るい光を浴びることで、2つの効果が得られます。効果を十分あげるために、実際には5,000~10,000ルクスの照度で実施します。
1.体内時計のリセット
起床時のなるべく早い時間に光を浴びることで、脳を睡眠から覚醒状態に切り替え、1日の開始点を設定します。これにより、25時間周期の人間の生活リズムをリセットして24時間周期に維持できます。
リセットすることで
- 寝起きの時間に、短時間で眠気がとれる。
- 朝からスカッと元気よくスタートできる。
- 朝からテキパキと仕事ができる
など、朝型の気持ちのよい生活習慣が得られます。
生体リズムの良い人と悪い人では、朝の覚醒の始まり方が違います。図が示すとおり、良い人は睡眠から覚醒へ一気に移り変わりますが、悪い人は比較的ゆっくり移行し覚醒の盛り上がり感に欠けます。そして目覚めの悪さが午前中のだらだら感につながります。
2.昼と夜のメリハリ
更に所定時間の光を浴びることにより昼間の覚醒度合いを上げ、逆に夜の深い睡眠を誘います。
これによって、
- 昼間もテキパキ仕事ができ、居眠りをすることがない。
- 夜はぐっすりと深い睡眠が得られる。脳と体が十分休息できる。
生体リズムの悪い人は覚醒度合いが弱いため、昼間の眠くなる時間帯には活動が鈍くなったり、居眠りをしてしまいがちです。そして夜になると調子が良くなる方が多く見られます。それに対して、更に光を十分浴びた人は、覚醒した後に更に度合を強め、午後しっかりと活動できています。
2つの効果で
この2つの効果によって、人間の生体リズムを整え、悪いリズムから良いリズムに移行させて、深い眠りを得やすくします。