湯治(とうじ)とHSP(ヒートショックプロテイン)

HSP(ヒートショックプロテイン)とは?

HSP(ヒートショックプロテイン)とは体内のタンパク質が熱によって変性してできるものです。

熱というものも刺激の一種なので、行き過ぎるとストレスになり、体はそれに対抗しようと変化させるのです。

いわば免疫のようなものですね。

最近は、癌に対しても60℃から80℃の温熱を加えて治療するという温熱療法が一般的になってきました。

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HSPってなんだろう?

その効果としては、【運動能力が上がる】【筋肉痛になりにくくなる】【風邪が治る】【病気を防ぐ・治す】など身体の再生に対しての効果があるようです。

しかし、このHSP(ヒートショックプロテイン)はここまで高温にしなくても作り出されます。

以前、このHSP(ヒートショックプロテイン)を研究している団体が冬季オリンピック日本代表に同行し、良い結果を出すことができたとのことでした。

HSP(ヒートショックプロテイン)の作り方

では、私達でもできるHSP(ヒートショックプロテイン)の作り方はどうしたらよいのでしょうか?

一番簡単なのは入浴です。

用意するものは舌下型の体温計時計

まず、自分の体温を測ります。その後、お風呂に浸かってゆっくりと体温を上げていきます。

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HSP入浴は体の免疫力を高めます。


だいたい42℃ぐらいのお湯で体温は38℃になってきます。

そうなるとHSP(ヒートショックプロテイン)が作られ始めるので、そこから10分ほど入浴します。

低体温気味の人は最初はぬるめのお湯から入り、その後お湯の温度を上げていくと体に無理なく体温を上げられるでしょう。

体温が38℃というのが大切なので、お湯の温度が下がらないように気をつけてください。

湯船にふたをすることでも湯温が下がりにくくなります。

ポイントは【体温が38℃になってから10分間】

そして、風呂から出た後も体を冷やさないようにタオルにくるまって10から15分横になり汗を出します。

これでHSP(ヒートショックプロテイン)が体内で産生されました。

効果は次の日から4日後ぐらいまで持続し、ピークは2日目とのことです。

先ほど述べた冬季オリンピックで良い結果を出せたのも、レースや試合がある2日前に、この入浴法でHSP(ヒートショックプロテイン)を産生させ体のコンディションを上げることに成功したことで良い結果につながったのでしょう。

日本人は昔から湯治という温泉を利用した治療法を行なってきました。

効果など科学的に証明されていたわけではありませんが、このHSP(ヒートショックプロテインン)のことなども本能的に知っていたのかもしれません。

HSP(ヒートショックプロテイン)の効果

運動に限らず、このHSP(ヒートショックプロテイン)入浴は体の免疫力も高めます。

シャワーと比べて、白血球のリンパ球増加が著しく免疫増強効果によって、ウィルスなどに感染しにくくなります。

また、リンパ球が増えるということは副交感神経優位の状態なので、あがりすぎた交感神経を下げることにもなり、自律神経のバランスを良好に保ち病全般を寄せ付けません。

どなたにでも手軽にできる予防法なので、風邪インフルエンザの流行が予想される時期などに是非試してみて下さい。

HSP(ヒートショックプロテイン)入浴効果の持続から考えて、1週間に2回が効果的です。

さいごに、入浴時の豆知識として、お風呂に入る前に温かい飲み物を飲んでおくと内臓が温まるのでより良い効果が得られるでしょう。

そして、入浴時に汗をかきたいのであれば、水を飲み込むより口の中に含んで、脳に【水があるんだ】と知らせた方が汗の量が多いそうです。

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お風呂に入る前の豆知識

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ご興味があれば引き続き「患者さんの行う自律神経失調症の整体」のページもご覧ください。

また、近年よく耳にするようになったHSP(繊細さん)についてご興味をお持ちの方は「「HSP(繊細さん)はつらい」というあなたへ」のページをご覧ください。